ワールド

この世界には、通常の歴史や地理だけでは語れない特殊な地域が存在する。
痣持ち、理外の存在、秘密組織、宗教勢力、神話的事件などが集中する地域は、しばしば世界情勢にも大きな影響を与えている。

桜星区

日本の東京都に存在する二十四区のひとつ。
日本は、なぜか他国に比べて痣持ちや理外の存在の出現率が高く、世界的には「オカルト大国」とも呼ばれている。
その中でも桜星区は、特に異常存在の出現率が高い魔境中の魔境である。

怪異、神話的事件、特殊能力者絡みの騒動が多いため、東京の中では比較的家賃が安い。
一方で、行政や民間組織による治安維持、研究、対異常存在事業も盛んであり、単なる危険地帯ではなく、多くの人々が日常生活を営む大都市でもある。

桜星区が成立して以降、他地域でのオカルト存在の出現率が減少したという報告もあり、区そのものが異常存在を引き寄せる「蠱毒」のような役割を果たしているのではないか、という噂もある。

香港

1950年代から本格的に建築された九龍城塞が、現在もなお姿を残している地域。
その背景には、1980年代に香港でクーデターを起こし、以降この地の一部を実効支配している犯罪組織連合、鴉黒連合の存在がある。

九龍城塞は世界各国から危険視されているが、内部調査に向かった者が消息を絶つことも多く、実態は不明な点が多い。
違法取引、人体改造、神話的儀式、異常存在の売買など、あまりにも多くの噂が飛び交っており、どこまでが真実なのかは定かではない。

この世界でも屈指の治安の悪い地域として知られる一方、表社会では生きていけぬ者達が好んで流れ込む場所でもある。
危険を承知で訪れる者は後を絶たない。

バチカン市国

ルミエラ教の本拠地。
本世界では現実以上に宗教の影響力が強く、バチカン市国もまた、世界的な発言力を持つ宗教国家として存在している。

信心深い者たちが集まる聖地であると同時に、異端、悪魔、神話的脅威に対抗するための中枢でもある。
表向きには祈りと信仰の地だが、その裏では異端審問会をはじめとした対異常存在組織が活動しているとされる。

世界中の信徒、聖職者、研究者、退魔師が訪れる場所であり、神聖な権威と危険な秘密が同居する地域である。

廃地区アザレア

ドイツ国内に存在する、公式には廃棄された地区。
第二次世界大戦中、ナチスによって非人道的な実験に利用されていた地域であり、戦後は国家によって封鎖・放棄された。

現在も人が住める土地ではないとされているが、完全に無人であるかは不明である。
今なお秘密裏に実験が続けられている、失敗作の成れ果てが徘徊している、地下施設が稼働しているなど、悪評と噂が絶えない。

公式には存在しない場所として扱われることも多く、外部からの立ち入りは強く制限されている。
それでも、失われた技術や禁忌の研究成果を求めて、この地を目指す者は少なくない。

アーカム

アメリカに存在する古い都市。
一見すると歴史ある地方都市だが、妙なカルト、奇怪な伝承、神話生物にまつわる事件が多く残されている。

特に有名なのは、膨大な蔵書と研究資料を有するミスカトニック大学である。
同大学には考古学、民俗学、オカルト、神話的事件に関する資料が集まっており、世界中の研究者や探索者が訪れる。

アーカムでは、古い家系、閉鎖的な共同体、不可解な宗教団体が今なお影響力を持っている。
そのため、外部から訪れた者が不用意に踏み込めば、土地に根付いた秘密に巻き込まれることになるだろう。